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若者を笑顔にできた、かな? [人材育成のヒント]

今日は、ある企業の若手社員に対して、研修後のフォロー訪問を行った。

それまでのいきさつは、こちら

A君の面談について、後々の参考になればと記録に残しておきます。
個人情報は、あいまいにね ^_^;

年齢 25歳前後、高卒で入社。勤続年数は、計算してください。
製造現場で働いています。

入社前のことから思い出させて、新入社員のころ、そして周りの人が退職して大変になった仕事
達成感のあった仕事、自分が成長したと思われる出来事、等を話しをさせました。

これらのことをざっと書きならべます。

ーー 学生時代から入社まで ーー

 ・高校時代の部活は体育会系に所属。年間の休みは数日で、一生懸命取り組んだ。
 ・自分の人生で一番の達成感があったのは、練習で何度やってもうまくいかなかったことが
  試合で、イメージ通りにやることができたこと。激しい練習の効果があった。
 ・新入社員の頃は、仕事より部活の方が大変だったと思っていた。(笑)

ーー 仕事について ーー

 ・今の会社に就職したのは、ものづくりに携わりたかったから、ものづくりができるなら
  他の会社でもいいと思っていた(正直 by村松)
 ・自分が任されている個所は、一つの仕事に1週間~2週間かかるので
  工程表を見て、段取りをして部材を集め、要領よく作り上げる、という仕事
 ・仕事での達成感は、作りあげるたびにある。
 ・一番の達成感は、絶対に無理だと思われる納期の仕事を、やり遂げた時。
  一人で毎日遅くまで残業してやった。やらされた感があったので、充実感は
  味わえなかった。
 ・仕事を後輩に教えた時に、自分の成長を感じた。

ーー まわりの環境 ーー

 ・職場は、管理職がいるだけで、担当者は自分一人。
 ・下請けの人が同じ職場にいるので、その人たちにてつだったもらいながら作業をしている。
 ・その方たちは、かなり高年齢で、いわゆる”おじいちゃん”ばっかり。
 ・彼らは、技能は持っているので、なにげなく手伝ってもらえると、かなり助かるが
  彼らが忙しいそうにしていると、手伝ってもらえない。 
 ・同期の仲間が次々と退職していく中で、自分はもの作りをやっていきたいから
  退職は、考えなかった。
 ・ところが、後輩が退職してしまったので、今まで2人でやっていた仕事を自分1人で
  やらなければならなくなり、相当今大変である。
 ・自分の将来のことを考えたいか、まだまだ覚えなければならない仕事があり 
  まず、仕事を覚えるのが優先だと思っている。

といった内容でした。

ここまでヒアリングで聞きだしたのですが、かなり無口な若者なので
結構苦労したのを付け加えておきますね。^_^;

さて、面談の最後に、仕事に喜びを見出し、笑顔で帰ってもらうのは私のミッション(役割)です

質問:仕事を通して自分の夢や願望を語ってください。

無口な彼には、かなり酷(こく)な質問です。

私は辛抱強く待ちました。できるだけ自分の言葉で語ってほしかったからです。

で、かれの答えは

 「分かりません。。。」 (ガクッ)

ある程度予想された答えでしたので、ひるまずに、こう考えました。
自分の思いを言葉で表せる人と、行動であわわす人がいる。
彼は自分の思いを行動で表す人だ
なぜならば、高校の部活では試合で結果を出したり、今の仕事も
人と接する仕事ではなく、1人で黙々と作り上げる仕事だからだ。

なので、彼の気持ちを私が代弁してあげようと思いました。
誘導になってしまってはいけないので、彼の表情を見ながら、話しました。

「君は、本当は 二人分の仕事を覚えれるんじゃあないかな?」
「でも、後輩が退職して、その仕事を自分に押し付けらえられたという意識があるから
 覚ようとしないんんじゃないかな。違う??」

彼「(照れ笑いで)そ、そうです。」

「どうだろう? 君は仕事が好きなんだよね。ものづくりが。
 だとしたら、自分を表現することとして、押しつけられたと思わずに
 二人分の仕事を覚えられて、ものづくりの幅が広がった、と考えたらいいんじゃないかな?」

「でも、二人分の仕事はやりきれないよね。
 なので、まずはがんばって高校の部活の時のように、1.5人分の仕事を
 こなしてみようじゃないか。 君にはできるよ! だって高校の時、休まずに練習して、
 試合で結果をだしだじゃないか」

「残りの0.5人分の仕事は、おじいちゃんたちに手伝ってもらおう。
 彼らは、よ~く君の仕事ぶりをみているよ。
 君が、一生懸命仕事していたら、何も言わずに手伝ってくれるよ。
 君は行動で自分を表現できる人だから、仕事ぶりで人を動かすことが
 できるんじゃないかな」

彼「そうですね(少し笑顔)」

「大丈夫、君なら人を動かすことができるよ、その笑顔で!」

彼「(今まで見せたことないはじけた笑顔で)くっくっく、そうですね」

「ようし、じゃ早速チャレンジしてみよう。 でも、私も後のことは知らん、とは言わないよ
また、こういう機会を作ってもらって、その時に、チャレンジしてみた結果を
私に教えてよ。
その結果がどうかで、もう一度考えてみよう。
だから、勇気を持ってチャレンジしてほしいな。」

「分かりました」

と笑顔で終わりました。

彼に最高の言葉を掛けてあげることはできませんでした。
私に、その余裕はありませんでした。
でも、今の時点で最高の激励はしてあげられたかな、と思います。

これからの彼を、見守りたいです。

 

今日の歩数  11,965歩


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